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<染色> きものが染めあがるまで

手描きろうけつ染め 浴衣のできるまで

  • デザイン

  • 下絵

  • ろう置き&挿し彩色①

  • ろう置き&挿し彩色②

  • ろう置き&挿し彩色③

  • ろう置き&挿し彩色④

ロウ置きは…

ロウをロウ鍋で溶かして液状にし、筆を使って防染したいところにロウを浸透させます。ちなみに"ロウ"とは、ロウソクと同じようなものです。

ろうけつ染めの特徴

古くは奈良時代から﨟纈(ロウケチ)と呼ばれておこなわれていました。現代のロウケツ染は、明治時代にインドネシアのバティク染の技法を取り入れた技法が源です。友禅染は布の表面だけを防染するので、裏から染料がしみていくことがありますが、ロウケツ染めは、布の裏側までロウで防染するので染料が入ることがありません。しかし、あえてロウにヒビを入れることで、隙間に染料が入り独特の風合いが出ます。

はじめてろうけつ染めで浴衣を縫い上げて

私は、入学して生まれてはじめてろうけつ染を実習しました。
今、ろうけつ染をされている方が少ないと聞き、希少な実習をすることができとてもうれしかったです。
縫製も自分で行い、1から手作業で1つのものを作ることはとてもすばらしいことだと感じました。
そして祇園祭に自分の作った浴衣を着ていきとても恥ずかしかったのですが、周りの人々がとても注目してくれ、周りの反応を知ることができとてもよかったです。
昔の人が普通だった着物を着て祇園祭に参加してみると、昔はこんな感じで着ていたのかと色々と想像することができ感動しました。
今回の実習で感じたことは、昔の人はたこやコウモリなどハイセンスな柄を取り入れていたことです。
着物の未来のために、古いものだけではなく、昔の柄を守りながらも新しい柄にも挑戦して発信していこうと思っています。

手描き友禅染振袖のできるまで

  • デザイン

  • 下絵

  • ゴム糸目置

  • 挿し彩色①

  • 挿し彩色②

  • 螺鈿(らでん)加工

友禅染の特徴…

1686年に出版された「源氏ひいながた」(ひいながたとは着物のデザインブックのこと)には友禅染の名前がのっていて、その当時から流行していたことがわかります。名前の由来の友禅は人の名前で、京都に住んでいた扇絵師・宮崎友禅斎のデザインとそれまでに確立した染織技法を応用して、自由な文様表現ができるようになり、それが友禅染の始まりだといわれています。
今は、糸目が美しい手描き友禅、型紙を使った友禅からスクリーン捺染、機械捺染など様々な技法があります。
友禅染は京友禅、加賀友禅、名古屋友禅、信州友禅、十日町友禅、東京友禅など各地の気候風土や歴史に根ざした特徴のある友禅染が楽しめます。

たくさんの人の助けをいただいた一生の思い出の振袖

成人式の当日、たくさんの人達に助けていただいて、私の理想の成人式のコーディネートが完成しました。
私は、自分の理想とこだわりがたくさんつまっている振袖に、小物も一つ一つ全てこだわろうと考えて、色んなお店に見に行き、揃えました。
自分で引き染めして縫製した長襦袢、帯、片方は髪飾りと同じ引き染め屋さんで染めてある絞りの帯揚げ、もう片方は注染染めで染めていただいた帯揚げ、半襟、重ね襟、帯締め、かっこよくなるようにバックはクラッチバックし、白足袋には墨で唐花を描いていただき、羽織り物はファーではなくベルベット素材の羽織り物にし、履き物は草履ではなく下駄を誂えていただいたり、髪飾りも振袖に合わせて誂えていただいたり、しごきを巻いたりと、自分なりの工夫を入れ、トータルコーディネートをいつも頭のなかで描きながら全てを揃えました。
成人式の当日、完成したことももちろん嬉しかったのですが、一番嬉しかったのは、「着物のことはわからないから」と成人式の支度を全て私任せにしていた母親から、「デザインを麒麟にしたとか、履き物は下駄にしたとか聞いてて、素人の私ですら心配になるようなコーディネートを想像してたけど、よくまとまってる。集合写真でも、一番上品で綺麗だった。」と言ってもらったことです。
頭の先から爪先まで、全てこだわりぬいたトータルコーディネートだったので、認めてもらったことが本当に嬉しかったです。
こんなわがままなコーディネートをさせてくれた母、デザインの相談にのってくださった先生に友達、染めをみてくださった先生や先輩達、縫製してくださった先輩方、誂えてくださった職人さん達、オリジナル紋を入れてくださった先生。この振袖を製作するときや小物を揃えるときに、本当にたくさんの人達に助けていただいて私の成人式は完成しました。
振袖をみるといつも思い出して、感謝の気持ちでいっぱいになります。成人式は私にとって、本当に忘れられない一生ものとなりました。